2007年9月21日金曜日

「八百長」発言に道議会猛反発 抗議の一方、「今も調整」指摘も

片山善博前鳥取県知事が道議会を名指し、道と議員が答弁をすり合わせる「答弁調整」の慣例を「八百長」などの表現で批判したことに、道議会が猛反発している。二十日には各会派の幹事長が集まり今後、片山氏に対し釣部勲議長名で抗議文を送るなど反論する方針で一致した。  片山氏は、十八日に開かれた地方分権改革推進委員会で、自治体の議会運営に関連して「ほとんどの議会で八百長と学芸会をやっている」と指摘。結論が決まっている定例議会を「八百長」、質問と答弁を一言一句決めていることを「学芸会」とし、「一番ひどいのは北海道議会だ」と批判した。  この発言に、道議会は与野党各会派が一斉に反発。自民党・道民会議の布川義治幹事長は「道議は一カ月以上も前から質問の準備を進めている。議会改革を無視した発言は侮辱的だ」。民主党・道民連合の池本柳次幹事長も「道議会を視察に来たこともない人に『八百長』と言われる筋合いはない」と反論する。  高橋はるみ知事も二十日、「不愉快というのが率直な思い。責任を持った答弁をするには一定の意見交換は必要だ」と不快感を表明した。  道議会と道側が事前に答弁をすり合わせる答弁調整は、一九八三年に就任した横路孝弘知事時代に少数与党の不安定な議会運営を解消するためにできたと言われ、堀達也知事時代も引き継がれた。二○○三年に初当選した高橋知事は答弁調整廃止を公約で打ち出していた。ただ、その後も「意見交換」の形で答弁要旨の調整は行われており、道幹部の間からは「実態は以前の答弁調整の慣習が、そのまま残っている」との指摘も出ている。  自民党道議の一部からも「道議が道側に質問を作らせるひどいケースもあるのは事実」とし、片山発言を機に議論の活性化策を模索すべきだとの声も出ている。(北海道新聞 引用)

0 件のコメント: