2007年9月30日日曜日

泊原発またぼや 3号機 北電「不審火ではない」

【泊】北電は二十九日、後志管内泊村で建設中の泊原発3号機原子炉建屋で同日午後、収納箱に入った布やロープが焼けるぼやがあったと発表した。けが人や放射能漏れはなく、火の粉が付着した防火シートを一緒にしまい込み、燃え移ったのが原因とみている。  3号機では七月以降、六件の不審火が起きている。北電は「ライターなど発火装置の持ち込みと作業員の出入りを管理しており、今回は人為的ではない」としている。  岩内署と岩内・寿都地方消防組合は同日、建屋内を調査。引き続き、詳しい原因を調べる。道と地元四町村も近く現地を立ち入り調査する。  北電によると、二十九日午後零時三十五分ごろ、建屋三階の原子炉格納容器内通路を警戒中の巡視員が、箱から煙が出ているのを見つけ、消し止めた。数メートル先では約三十分前まで、作業員六人が配管の溶接を行っており敷いていた防火シートに火の粉が飛散したのに気付かなかったという。  泊原発では今月も、非常用発電機二台が故障し送電中継施設の試験装置からも出火するなど、トラブルが続いている。(北海道新聞 引用)

2007年9月29日土曜日

泊原発 1号機あす運転再開 保安院、管理の甘さ批判

【泊】後志管内泊村の北電泊原発1号機で、非常用発電機二台が故障した問題で、北電は二十八日、故障に伴い手動停止した1号機原子炉を三十日午前零時に起動し、同日午後十一時にも発電を再開すると発表した。現地調査した経済産業省原子力安全・保安院の原昭吾統括安全審査官が二十八日、再発防止策に問題なしと判断したのを受けた措置。  調査では、故障原因となった燃料制御部品の「調速装置」の安全状況を確認。直接原因である装置内への金属片の混入は、装置外側にある油面計と呼ばれる部品を、装置付け替え時に周囲にぶつけ、接続部のネジ山が欠けて破片が入り込んだためと分かった。  原審査官は同日、泊原発構内で記者会見し、「重要度の高い機器にしては粗っぽく扱い、適切さを欠いた」と述べ、北電の管理体制の甘さを批判。同型の非常用発電機を使う他の原発でも、安全確認を行うとした。北電が調査報告した後に、あらためて現地調査するのはまれといい、「非常用発電機が二台とも止まった点を重く見た」と話した。(北海道新聞 引用)

2007年9月28日金曜日

ジョイ、来月から24時間営業 札幌の2店舗皮切りに

イオングループの食品スーパー、ジョイ(札幌、松長正三社長)が十月から、札幌市内の二店舗を皮切りに二十四時間営業に踏み切ることが二十七日、明らかになった。営業時間延長で売り上げ増を図る狙い。札幌近郊の他店舗についても来年以降、採算性などを見極めた上で二十四時間化を進める方針だ。  二十四時間化するのは、西町店(札幌市西区)とプライスマート苗穂店(同東区)。西町店は十月一日、プライスマート苗穂店は同二十二日から営業時間を切り替える。  ジョイは六月下旬、イオン傘下の食品スーパー、マックスバリュ北海道(札幌)の松長社長をトップに招き業績回復に努めている。  二十四時間営業はその一環で、全五十店舗中二十二店舗で二十四時間営業を行うマックスバリュ北海道から、人員配置や防犯対策などのノウハウを吸収する。  道内ではマックスバリュ北海道のほか、北海道西友などが二十四時間営業を実施している。「大型店では採算が合わない」(道内大手幹部)と慎重なスーパーが多い中、ジョイは標準店舗面積が千-千五百平方メートルと小規模のため、「光熱費などのコストも少なく、採算は取れる」と判断した。  九月末で閉店する二店舗を除く全二十店舗のうち、札幌近郊の十四店舗で二十四時間化を検討中で、同社は「二十四時間化で個店の月商を10%伸ばしたい」と話している。 (北海道新聞 引用)

2007年9月26日水曜日

「背水」でも新味なし 福田内閣発足 道内各界、視線厳しく

参院選での歴史的大敗を受け、自民党が「背水の陣」(町村信孝官房長官)で臨む福田内閣が二十五日夜、スタートした。調整型の手腕を買われての登板だが、テロ特措法の延長や政治とカネの問題、地方の疲弊など課題が山積する中、各界の道民は厳しい視線を注いでいる。  再任の閣僚が多数を占めた内閣に対し、地域情報誌「すすきのTOWN情報」を発行する「あるた出版」の平野たまみ社長は、「福田カラーを抑え、少しでも波風立てないようにという意識が働いたよう。政策に精通した人を選んだとは思えない。党立て直しや国政の課題に対処できるのでしょうか」と懐疑的だ。  「安定感をねらったのだろうが、それが国民の望みだろうか」。地方分権などで積極的発言を続ける空知管内奈井江町の北良治町長も、閣僚の顔ぶれに落胆を隠さない。  北町長は、安定した年金や医療システムの構築と、地域間格差を生み出す構造的な問題の是正を危急の課題に挙げ、「新内閣(の人選)にはそうした未知の難題を打開しようとする理念が感じられない」と語る。  道内農業に大きな影響を与える世界貿易機関の貿易交渉の行方も気がかりだ。中標津町農協(根室管内中標津町)の高橋勝義組合長は「新内閣には日本の農業者と消費者のことを第一に考え、日本の農業をどう守り育てるか。明確なビジョンを示してほしい」と要望した。  辞任が相次ぎ、安倍政権では鬼門となった感のある農水相ポストには若林正俊さんが再任。「代打専門だった人がいよいよ先発メンバーに入ったのだから」と、期待感をにじませた。  安倍政権では政治とカネをめぐる問題が噴出し、参院選の惨敗にもつながった。北海道市民オンブズマン連絡会議の橋本勝三郎監事は「公費は全面公開すべき。政治資金は、一円から領収書を義務づけるよう新首相には指導力を発揮してほしい」と注文。「万一また(不明朗な問題が)発覚すれば、解散して国民に信を問うべきだ」と話す。  北大公共政策大学院の中島岳志准教授は「メッセージ性を感じるのはテロ特措法延長に向けた石破防衛大臣の入閣くらい。派閥均衡人事でビジョンが見えない」。  アジア重視外交のハト派とされ、穏健なイメージの新首相だが、中島准教授は「イラクの邦人人質事件では自己責任論の立場を取った人。小泉内閣を支えた人でもあり、格差問題などでどのようなスタンスを取るか不透明」とし、「きっちりとした論戦を国政の場に取り戻せるかが焦点となる」と指摘した。 (北海道新聞 引用)

2007年9月24日月曜日

小4をひき逃げ 無職の38歳逮捕 帯広署

【帯広】帯広署は二十二日、自動車運転過失致傷と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで、帯広市新町東三、無職佐藤一雄容疑者(38)を逮捕した。  調べでは、佐藤容疑者は六日午後一時四十五分ごろ、軽乗用車を運転し同市西五南一○の交差点に赤信号で進入、横断中の同市内の小四男児(10)に衝突し左ひざに軽いけがをさせ、逃走した疑い。同容疑者は大筋で容疑を認めているという。 (北海道新聞 引用)

2007年9月23日日曜日

育成園理事長を告訴 札幌の元入所男性、障害年金の横領容疑で

社会福祉法人「札幌育成園」(本部・札幌市西区、曽我知夫理事長)が、道内で運営する知的障害者施設の入所者に障害基礎年金の寄付を強要していた問題で、同法人が寄付させていた年金を借入金の返済などに充てていたとして、元入所者の男性(47)が、業務上横領罪の容疑で曽我理事長を札幌地検に告訴していたことが二十二日、分かった。男性の代理人によると、同地検は受理し捜査に乗り出している。  この問題では、男性が年金などの返還を求めた民事訴訟で、同法人の行為を「横領」と認定した札幌高裁判決が確定。同法人の刑事責任を追及するため告訴した。  告訴したのは札幌市東区の松岡敏雄さん。一九九五年二月から約六年間、同法人の寿都浄恩学園(後志管内寿都町)に入所し、国から障害基礎年金約五百三万円が支給されていた。しかし、退所時に渡された現金は、百十円だけだったという。  告訴状によると、同法人は、寄付させていた年金のうち、国保料などを除いた約三百二十八万円を、施設建設借入金の返済などに充てていた疑いがあるとしている。  同法人は、入所時に本人や家族から寄付を認める承諾書を得ており、当初、厚生労働省が禁じる寄付強要に当たらないとしていた。  しかし、問題発覚後、道がこうした行為を「寄付強要」と認定。松岡さんが起こした年金などの返還を求めた民事訴訟でも、二○○六年四月に確定した札幌高裁の判決は、承諾書について「年金を贈与する意思表示をしたとは考えがたい」とした上で、寄付強要を「横領」とし、法人側に寄付された年金を含め約八百四十五万円の賠償を命じた。  同法人は道の監査結果などを受けて、入所者約三百五十人に、年金と未払いだった農作業や訓練作業の賃金について計約十二億円を返還している。  松岡さんの代理人の大石剛一郎弁護士(東京)は「寄付強要はこの施設だけの問題ではない。障害者に対する人権侵害の状況に歯止めが必要だ」と告訴の理由を語る。松岡さんは「入所している仲間のために闘いたい」と話す。  札幌育成園の曽我理事長は告訴について「中身を把握していないのでコメントできない」としている。(北海道新聞 引用)

2007年9月22日土曜日

弁護士装い7000万円詐取 札幌の女性から男6人を逮捕

民事訴訟取り下げ手数料名目の振り込め詐欺事件で、愛知、神奈川、新潟三県警と道警の合同捜査本部は二十一日までに、札幌市の女性から約七千万円を詐取したとして、詐欺容疑で犯行グループの主犯格で東京都豊島区東池袋三、無職伊勢崎浩記容疑者(31)ら男六人を逮捕した。  これまでの調べでグループによる被害は四十五都道府県で計約六百四十件、総額約八億四千万円に上ることが判明。詐取した金のうち数億円が伊勢崎容疑者に渡っていたとみられ、合同捜査本部は余罪も含め追及する。  調べでは、六容疑者は共謀し、昨年六月から七月にかけ、札幌市の無職女性(49)に民事訴訟を起こされているとの虚偽のはがきを送付。連絡してきた女性に弁護士を装って訴訟の取り下げ手数料や弁護料などとして、約七千百三十万円や印鑑などをだまし取った疑い。  伊勢崎容疑者は賃貸料が月百万円のマンションに居住し、高級車を数台所有していたという。 (北海道新聞 引用)

2007年9月21日金曜日

「八百長」発言に道議会猛反発 抗議の一方、「今も調整」指摘も

片山善博前鳥取県知事が道議会を名指し、道と議員が答弁をすり合わせる「答弁調整」の慣例を「八百長」などの表現で批判したことに、道議会が猛反発している。二十日には各会派の幹事長が集まり今後、片山氏に対し釣部勲議長名で抗議文を送るなど反論する方針で一致した。  片山氏は、十八日に開かれた地方分権改革推進委員会で、自治体の議会運営に関連して「ほとんどの議会で八百長と学芸会をやっている」と指摘。結論が決まっている定例議会を「八百長」、質問と答弁を一言一句決めていることを「学芸会」とし、「一番ひどいのは北海道議会だ」と批判した。  この発言に、道議会は与野党各会派が一斉に反発。自民党・道民会議の布川義治幹事長は「道議は一カ月以上も前から質問の準備を進めている。議会改革を無視した発言は侮辱的だ」。民主党・道民連合の池本柳次幹事長も「道議会を視察に来たこともない人に『八百長』と言われる筋合いはない」と反論する。  高橋はるみ知事も二十日、「不愉快というのが率直な思い。責任を持った答弁をするには一定の意見交換は必要だ」と不快感を表明した。  道議会と道側が事前に答弁をすり合わせる答弁調整は、一九八三年に就任した横路孝弘知事時代に少数与党の不安定な議会運営を解消するためにできたと言われ、堀達也知事時代も引き継がれた。二○○三年に初当選した高橋知事は答弁調整廃止を公約で打ち出していた。ただ、その後も「意見交換」の形で答弁要旨の調整は行われており、道幹部の間からは「実態は以前の答弁調整の慣習が、そのまま残っている」との指摘も出ている。  自民党道議の一部からも「道議が道側に質問を作らせるひどいケースもあるのは事実」とし、片山発言を機に議論の活性化策を模索すべきだとの声も出ている。(北海道新聞 引用)

2007年9月19日水曜日

飲酒運転同乗罪を新設 ひき逃げも厳罰化 改正道交法きょう施行

飲酒運転の罰則引き上げのほか、要求・依頼して飲酒運転の車に乗る行為を「同乗罪」として罰する規定を盛り込んだ改正道交法が十九日、施行された。  飲酒運転に絡む道交法改正は二○○一年以来。昨年八月に福岡市で飲酒運転の車に追突され幼児三人が死亡する事故が起きるなど、飲酒運転による悲惨な事故が後を絶たず、さらに罰則を強化することとした。  改正道交法は酒酔い運転の刑罰をこれまでの「三年以下の懲役または五十万円以下の罰金」から「五年、百万円」に、酒気帯び運転を「一年、三十万円」から「三年、五十万円」に引き上げ。  飲食店などがドライバーに酒を提供することや、酒を飲んだ人に車両を貸す行為は、これまで刑罰が二分の一となるほう助罪が主に適用されてきた。しかし、改正道交法では、車両提供はドライバーと同じ刑罰に、酒類提供はドライバーが酒酔いの場合「三年、五十万円」、酒気帯びは「二年、三十万円」とした。  またドライバーが酒気を帯びていることを知りながら、要求・依頼して車に乗れば「同乗罪」として摘発対象となり、酒酔い運転への同乗が「三年、五十万円」、酒気帯びの場合が「二年、三十万円」。  一方、ひき逃げについては「五年、五十万円」を「十年、百万円」に引き上げた。飲酒とひき逃げの併合罪の上限は七年六カ月から十五年となる。(北海道新聞 引用)

2007年9月18日火曜日

北海道洞爺湖サミット 悩ましい夫人視察日程 首相辞任、ホスト役も未定

政府は、来年七月の北海道洞爺湖サミットで実施予定の首脳夫人(配偶者)の視察プログラム作りに頭を悩ませている。海外メディアにも取り上げられる同プログラムは日本と北海道をアピールする絶好の機会だが、「底が浅いものでも困る」(外務省)。突然の安倍晋三首相の退陣表明で意見を聞くべきファーストレディーが定まらないことも作業に影響している。  洞爺湖サミットの日程は七月七日から三日間。夫人の視察は中日の八日が想定され、視察先は三、四カ所程度とされている。道は既に、道内自治体から寄せられた要望などを基に、政府に候補地リストを提示した。その中では有珠山噴火の様子を体感できる火山科学館(胆振管内洞爺湖町)が「展示がよくまとまっている」(外務省)と好印象を与えている。  政府はまた、過去のサミットで実績がある教育・福祉施設の訪問や、環境に関する先進的な取り組みの視察を検討課題に挙げているが、現状では固まっていない。制約を受けるのが移動距離と時間。長距離移動は、参加各国から不満が出る恐れがあり、政府はコンパクトにまとめたい意向だ。  北海道洞爺湖サミット道民会議(高橋はるみ会長)は十月にも、首脳の配偶者に対し北海道の魅力を発信する「配偶者プログラム」を策定し、政府に提案する方針。政府はこの提案も考慮し視察先選定を進める方針だ。  夫人関係の行事は、ホスト役を務める議長国の夫人の意向も尊重される。突如辞任を表明した安倍晋三首相の昭恵夫人に代わり、次のファーストレディーが誰になるのかも最終決定に向けた焦点。ただ、次期政権がサミットまで持つのかどうかなども作業に当たっての不安材料になりそうだ。(北海道新聞 引用)

2007年9月17日月曜日

水道管が外れ3時間半断水 幕別で1500世帯

【幕別】十五日午後九時半ごろ、十勝管内幕別町本町や寿町などの千五百三十三世帯が断水、約三時間半後に復旧した。  帯広土現と同町によると、町内の道道幕別大樹線に陸橋を架けるのに伴う踏切除去工事現場で、掘削した穴が雨で崩れ、穴のそばを通っていた水道管が外れたのが原因。町は給水車三台を出して対応した。 (北海道新聞 引用)

2007年9月15日土曜日

海兵隊、詳細答えず 矢臼別演習で地元説明会

【別海】十八日から陸上自衛隊矢臼別演習場(根室管内別海町など三町)で、実弾射撃訓練を行う在沖縄米海兵隊ルイス・パラッゾ第一二海兵連隊第三大隊司令官は十四日、同演習場で地元説明会を開いた。しかし、今年初実施する小火器訓練の詳細を明かさず、訓練公開日も議会開会中の二十日に設定したため、参加できない地元町議から反発の声が上がった。  説明会には別海町など地元四町の議会、職員ら約二十人が出席した。冒頭、防衛省北海道防衛局は一時間の予定だった説明会を「多忙のため、会見を三十五分にする」と説明。同司令官は小火器使用について「より実戦に近い訓練ができる。内容は安全上答えられない」と述べるにとどまった。  訓練はこれまで、地元四町の議会、職員らに公開してきたが、今回は議会開催日と重なった。谷口弘厚岸町議が「議会中で見に行けない」と抗議し、同局は「議会日程を押さえていなかった」と陳謝した。(北海道新聞 引用)

2007年9月14日金曜日

札幌の連続女性暴行 元消防局員を再逮捕

元札幌市消防局員による連続女性暴行事件で、札幌中央署は十三日、女性暴行と強盗の疑いで、札幌市白石区南郷通一八南、元同市消防局員中沢祐介容疑者(28)を再逮捕した。  調べによると、中沢容疑者は八月二日午前一時半ごろ、同市中央区のマンション非常階段で、女性(24)の口をふさいで「静かにしないと殺すぞ」と脅して暴行し、バッグを奪った疑い。  調べに対し、同容疑者は二○○五年十二月から同市内で十数件の女性暴行や強盗を行ったことを認めており、同署は今後、裏付けをとり順次立件する方針。  一方、札幌地検は十三日、強盗女性暴行罪で中沢容疑者を起訴した。同容疑者は女性暴行致傷と強盗容疑で送検されたが、同地検は、より量刑が重い強盗女性暴行罪に問えると判断、罪名を切り替えた。(北海道新聞 引用)

2007年9月13日木曜日

道内各党にも衝撃 自民「現政策継承を」 民主「選挙で民意問え」

安倍晋三首相が辞任を表明した十二日、道内政界にも激震が走った。自民党道連はさっそく総裁選に向けた調整に動きだし、野党側は街頭演説を準備するなど、解散・総選挙を念頭においた態勢固めを加速させた。  自民党道連は唐突なトップ辞任にショックを隠せない。丸岩公充幹事長は「改造内閣の地方重視の政策に期待していただけに残念だ」と苦悩の表情を浮かべた。ただ、道連内部では、早くも次期総裁に麻生太郎幹事長を推す声が強まっており、丸岩氏も「現内閣の顔ぶれと政策を継承する人が望ましい。解散総選挙は(来夏の)サミット後で良いのではないか」と述べた。  公明党道本部の森成之幹事長は「テロ特措法について十分な説明がなされていない。自衛隊の活動の実態を議会を通じ国民に理解を求めることが必要だ」と語り、国会運営の早期正常化を求めた。  野党の民主党北海道の佐野法充幹事長は「首相は気力がなえて政権を投げ出した。局面の転換を図りたいなら、辞任ではなく総選挙で民意を問うべきだ」と批判。次期衆院選について「常在戦場の心構えで、いつでも戦える態勢づくりを急ぐ」と述べ、十三日に札幌市内で国会議員らの街頭演説を行う準備を進めた。  新党大地の鈴木宗男代表は「首相退陣の理由は不透明。新首相の下ですぐに総選挙をやるのが、民主主義の原則だ」と語気を強め、次期総裁候補に麻生氏が取りざたされていることも「首相に続投を真っ先に進言した人で、後継の資格はない」と切り捨てた。  共産党道委員会の青山慶二書記長は「テロ特措法のために辞めるのは、国民より米国を向いた政権であることを露呈した」とこき下ろした。社民党の浅野隆雄道連幹事長は、同法にこだわった首相の姿勢を「国の最高責任者が『(インド洋上の給油活動という)海のガソリンスタンド』で辞めるのはいかがなものか」と皮肉った。(北海道新聞 引用)

2007年9月12日水曜日

高卒と学歴詐称 道技能職員7人を停職1カ月

道は十一日、道職員採用試験で大学や専門学校を卒業しているのに高卒と学歴を偽って採用された四十代から五十代の男性技能職員七人を停職一カ月の懲戒処分とした。また、同様の学歴詐称を行った道教委職員が一人おり、道教委も近く停職処分とする見通し。  道によると、八月十五日に旭川土木現業所の技能職員二人が大学などを卒業しているのにもかかわらず「高校卒業」と学歴を偽って採用されていたことが判明。その後、すべての技能職員約千人を調査した結果、一九八三年から九七年までの採用試験で、同様に学歴を偽って採用されていた職員が新たに六人いたことが分かった。内訳は室蘭土現二人、札幌土現一人、留萌土現一人、釧路土現一人、道教委一人。  高橋はるみ知事は十一日の記者会見で「学歴詐称によって職が奪われた人がいる。公務員の信頼を著しく傷つけた」と処分理由を述べた。(北海道新聞 引用)

2007年9月11日火曜日

北見断水 「時間外」の返納検討 市職員幹部ら155万円寄付

【北見】六、七月の断水に対応した北見市職員への時間外手当が約八千五百万円となり市民の批判を受けた問題で、神田孝次市長は十日、部長会議で同手当の自主的な返納を促し、各部が具体的な検討に乗り出した。また同日、市の特別職七人が計百五万円、水道事業を管轄する企業局の管理職十四人が計五十万円、合わせて二十一人で百五十五万円を寄付した。  神田市長は会議で「時間外手当について市民から厳しい議論をいただいている。職員の良識ある判断を求めたい」と述べた。各部は返納の可否、対象とする職員や額について検討を始めた。  時間外手当をめぐっては、六月の断水が人的ミスが原因との諮問機関の答申が出ているだけに、市民から「市の失敗のツケを税金で払わされるのは納得できない」との批判が大きい。一方、浄水場職員は「労災覚悟で働いたのに、市民に理解されていない」と語る。  労働基準法は、使用者に対し、時間外勤務について割増賃金を支払うよう義務付けており、総務省によると公務員にも準用される。給与の自主返納について厚生労働省労働基準局は「職員が自主的に同意していれば労基法上の問題はない」と話す。二○○四年十月の新潟県中越地震で被災した長岡市で、一般職員が時間外手当の三割を自主返納した例などがある。  また、時間外手当の支給対象ではない特別職が一人十五万円ずつ寄付したことについて、川崎英勝副市長は「断水対策経費も補正予算に計上する中、個人の立場で気持ちを表したかった。今後、市の責任を明らかにした場合に行う給与削減処分などと別」と説明した。  神田市長は市への寄付が公職選挙法で禁止されているため、加わらなかった。一方、市長が自らに減給処分を科すことはできるが、断水の原因に浄水場での人的ミスがあったかどうかの市長の判断が一カ月以上先になるとみられ、減給するかどうかの判断はさらにその後になりそうだ。 (北海道新聞 引用)

2007年9月10日月曜日

首相、参院選惨敗を反省 所信表明 「改革の影に光を」

第百六十八臨時国会が十日召集され、安倍晋三首相は同日午後、衆参両院本会議で内閣改造後初の所信表明演説を行う。首相は、参院選の与党惨敗について「国民の思いや怒りに十分応えきれていなかった」と反省を表明。「改革の影の部分にきちんと光を当てる」として、敗因となった都市と地方の格差解消に取り組む姿勢を強調する。今国会最大の焦点であるテロ対策特別措置法の延長問題では、インド洋での海上自衛隊の給油活動に関し「国際社会における責任を放棄していいのか」と訴え、活動継続に反対する民主党などに歩み寄りを求める。  首相は「戦後レジーム(体制)からの脱却」の必要性にあらためて言及するが、政権の最重要課題に位置づけてきた憲法改正については「国民の期待に応える議論が行われることを希望する」と述べるにとどめ、保守色はかなり薄めている。  参院選の焦点となった年金記録不備問題について、首相は「原因と責任を明らかにし、必ず解決する」と強調。地方対策では、地方自治体への権限移譲や地域間の税収の偏りの是正に取り組み、道州制実現に向けた検討を加速する考えを重ねて表明。農産物輸出に積極的な「攻めの農政」の担い手だけでなく、高齢者や小規模な農家への支援を打ち出す。地方の医師不足解消のため、地方大学の医学部へのへき地勤務枠設置などを提唱する。  参院で野党が過半数を占める国会対応に関しては、与党による強行採決など強引さが目立った先の通常国会とは対照的に「野党とも建設的な議論を深め一つ一つ丁寧に答えを出していく」と民主党など野党へ協力を呼びかける。  今国会の焦点の一つである「政治とカネ」の問題に関連し、内閣改造直後に遠藤武彦前農水相が補助金不正受給で辞任したことに触れ「二度と起きないよう万全を期す」と強調。政治資金について「一層透明性を高めることが不可欠」と指摘するが、領収書添付の義務付けを「一円以上」とする政治資金規正法の再改正は「国会で十分論議してほしい」と要請するにとどめる。 (北海道新聞 引用)

2007年9月9日日曜日

JR北海道が白星発進/社会人野球

<社会人野球日本選手権道予選>◇9日◇岩見沢市営◇準々決勝 都市対抗で4強入りしたJR北海道の「秋」がスタートした。 準々決勝のこの日が初戦で、札幌ホーネッツを14-6と圧倒。だが3投手が計14安打を許すなど、エース神田幸輝(35)に続く投手を育てるという課題は残ったまま。投手コーチも務める神田は「球が全体に高めに浮いていると思った。修正していかなければならない」と話した。 打線は17安打と爆発したが、代表切符だけでは済まされない秋の戦いに、宿題を抱えたまま臨むことになった。 準々決勝第2試合はWEEDしらおいが8回コールド10-3で札幌倶楽部を下した。(日刊スポーツ 北海道版 引用)

2007年9月8日土曜日

外で味わう甘~い秋 「ファンタジー」 札幌で開幕

さまざまな種類の菓子をオープンカフェ形式で楽しむ「さっぽろオータムスイーツファンタジー」が七日、札幌市中央区の大通公園二丁目特設会場で始まった。  北海道新聞社などでつくる実行委の主催。札幌市内の洋菓子店が出品する「さっぽろスイーツコーナー」などが設けられ、陳列棚にプリン、モンブラン、タルトなどが所狭しと並ぶ。神戸市の洋菓子店の商品を購入できる「神戸スイーツコーナー」も設けられ、サラリーマンやカップル、親子連れなどで長い行列ができていた。  札幌市北区の主婦大野薫さん(69)は丸い形をした神戸の観音屋のチーズケーキを味わい、「チーズの味が濃くてとてもおいしい」と顔をほころばせていた。九日までで、午前十一時から午後五時。 (北海道新聞 引用)

2007年9月7日金曜日

航空機火災想定し訓練 新型消防車も登場 丘珠空港

那覇空港での中華航空機炎上事故を受け、着陸後の火災を想定した航空機のハイジャック・消火救難合同訓練が六日夜、札幌市東区の丘珠空港で行われた。  国土交通省や陸自、札幌市消防局、道警などの約二百五十人が参加。北海道洞爺湖サミットを控え、状況判断を難しくするため初の夜間訓練とした。  ハイジャック犯の要求で着陸した航空機で、犯人が持っていた爆弾が爆発、炎上したとの想定。DHC8-300型を置き、中華航空機事故でも効果を上げた、霧状の水で機体を冷やす「大型ブロアー車」など市消防局の新鋭車両が初期消火にあたった。  訓練に対し、市民ネットワーク北海道は同日、騒音の出る夜間訓練が「地域住民に周知徹底されたとはいえない」として即時中止を求める文書を国交相あてに送付した。(北海道新聞 引用)

2007年9月5日水曜日

振り込め詐欺、未然に防ぐ 札幌東署 郵便局員に感謝状

札幌東署は三日、適切な対応で振り込め詐欺の被害を未然に防いだとして、札幌美香保郵便局の主任奥平佳幸さん(35)に感謝状を贈った。  同署によると、八月二十四日午前十一時半ごろ、札幌市東区内の無職の女性(78)が現金二百十二万円を持って窓口を訪れ、振り込みを依頼。高額なため不審に思った奥平さんが女性に事情を聴くと、振込先とされた孫の名前と振込先口座の名前が違うことが分かり、上司を通じて同署に連絡し、被害を食い止めた。  同署で松浦三樹雄署長から感謝状を受け取った奥平さんは「お客さんが被害に遭わずに本当に良かった」と話した。(北海道新聞 引用)

2007年9月4日火曜日

札幌監禁男 不明女性宅の鍵、部屋から 道警、事件関与断定

札幌市東区のアパートに専門学校生の女性(20)が監禁され、部屋から同市中央区の別の女性(23)の所持品とみられるバッグが見つかった事件で、札幌東署と道警捜査一課の調べで、自殺した無職横山宏治容疑者(46)のアパートの部屋から、行方不明となっているこの女性のものとみられるマンションの鍵が見つかったことが三日、分かった。同署などは、女性の行方不明事件に同容疑者が関与したと断定、同容疑者が女性と接触後に鍵を奪ったとみて調べている。  見つかったのは、女性が母親と暮らしている札幌市中央区内のマンションの鍵とみられる。横山容疑者の部屋からはこの女性が持っていたものと同じブランドのショルダーバッグや、財布が見つかっているが、バッグや財布の中に金銭や女性の身元を示すものは残っていなかった。  これまでの調べで、横山容疑者は八月二十二日夕方に同市中央区の商業施設付近でスカウトを装って女性に声をかけて車に乗せ、同日中に同市東区のアパートに女性を連れ込んだことが判明。その後、同容疑者の車は移動し、二十三日昼ごろ北広島市内で確認されている。(北海道新聞 引用)

2007年9月3日月曜日

あんぱん変質 満寿屋が回収 「酸っぱい」と苦情 帯広

【帯広】帯広市と近郊でパン店を経営する満寿屋(ますや)商店(帯広)は二日、十勝管内音更町にある音更店で同日販売した一部商品が傷んでいる疑いがあるとして、自主回収を始めた。  同店の十周年を記念し製造したパンセット「ゴールデンパック」の中に入っていた「秋の三色アンパン」で、百セット販売した。購入者から「味が酸っぱい」と指摘があり、同社で調べた結果、味が変質していた。健康被害は出ていないという。  パンは八月三十一日に同社工場で製造した白あんに他社から仕入れたクリのペーストを混ぜ、一日にパン生地に入れて焼き上げた。杉山雅則社長は「残暑が厳しかったのに、材料を常温で置いていたことに問題があったかもしれない。大変申し訳ない」としている。(北海道新聞 引用)

2007年9月2日日曜日

エアトランセ 女満別、帯広便 来月から運休に

【函館】コミューター航空のエアトランセ(函館)は三十一日、予約客一人でも運航する函館-女満別、函館-帯広間の「乗り合い便」について、十月から予約の受け付けを休止すると発表した。定期便の運休に相当し、再開時期は未定。これにより、同社の道内空港間の便はゼロになる。  函館-女満別、函館-帯広は各一往復をほぼ毎日運航している。同社によると、受け付け休止を決めたのは、三月に乗り合い便の運航を始めてから七月末までの平均搭乗率が、函館-女満別は40%台、函館-帯広は30%台で、採算ラインとされる60%を共に大きく下回っていることなどが理由。  同社は七月から函館-仙台間でも乗り合い便を運航しているが、現在の一日一往復を十月以降、同二往復に増やすことも明らかにした。(北海道新聞 引用)

2007年9月1日土曜日

駆け込んでも留守「110番の家」 市内で相次ぎ関係者困惑 「犯罪抑止効果も」

不審者に声を掛けられるなど、危険を感じた時に駆け込める「子ども110番の家」に、子供が助けを求めたのに、家人がいないケースが札幌市内で相次いでいる。幸い、事件にはつながっていないが、地域の防犯拠点が十分に機能していないことが浮き彫りになった。家人に常に家にいてもらうわけにもいかず、関係者は頭を悩ませている。  今年六月、東区で下校中の小学四年の男児が車に乗った不審な男から声を掛けられた。怖くなった男児は「子ども110番の家」を見つけ、呼び鈴を押したが、家人が不在で家に逃げ込むことができなかったという。  男は立ち去り、被害はなかったが、子供を持つ母親からは「頼りの場所に誰もいないのは困る」との声が出ている。  こうしたケースは同じ時期に東区内でもう一件、昨年十月には豊平区でも起きている。豊平区の小学校教頭は「同様のケースはかなりあるのではないか」と話す。  「子ども110番の家」はまさかの時に子供に駆け込んでもらうため、民家や商店、事業所などを避難場所に指定する自主防犯活動。幼児や小中学生が被害者となる事件が相次いだのを機に「地域で子供を守ろう」と全国で始まり、札幌市では一九九九年から町内会やPTAなどが警察署と協力して指定を進めている。  市は市内の指定数を把握していないが、清田区の清田中央地区では九九年には約八十カ所だったが、今年四月には五百四十カ所に増えた。道警によると、道内では昨年末現在、民家や商店、事業所など十六万カ所が指定されている。  指定された「家」は玄関などにステッカーを張り、いつでも駆け込めることを明示している。ただ、「民家で常時、誰かが家にいるのは難しい」(ある町内会長)。  ステッカーを張って四年の厚別区の無職男性(68)は「なるべく家にいたいが、用事や買い物での外出も多い」と説明。東区の会社員男性(56)は「町内会活動の一環で義理で指定を受けた人もいる」と打ち明ける。  110番の家はボランティアで、家人に在宅を義務づけるわけにもいかず、不在対策に妙案はない。札幌市区政課は「コンビニエンスストアなどいつも誰かがいる所に協力してもらえるのがいいが、一般住宅でもステッカーを張るだけで、犯罪の抑止につながる面もある」と話している。(北海道新聞 引用)