2007年11月3日土曜日
遮断機962カ所改良へ JR北海道 踏切トラブル頻発で 工事費9億円
道内各地の踏切で二○○七年度、列車が通過する際に遮断機が上がったままになるトラブルが七件発生し、すでに過去五年で最悪となったことが二日、JR北海道のまとめで分かった。いずれも車や人が絡む重大事故には至っていないが、事態を重くみた同社は、踏切事故対策としては過去最高の約九億円を投じ、道内の全踏切の約半分に当たる九百六十二カ所のシステムを改良する。 JR北海道によると、列車が近づいても遮断機が下りない事例が五件発生。通過中に突然上がる事例が二件起きた。過去五年で最多の○四年度(四件)を上回るペースで推移している。北海道運輸局は十月二日、トラブルの続発を受け、万全の再発防止策を講じるよう同社に口頭で指導した。 踏切のシステムは、列車が踏切の千二百-八百メートル手前に接近すると、《1》レールを伝う電流の流れが変化し、警報機と遮断機が作動する《2》線路上に設置された装置が、踏切に列車の接近を伝える《3》「《1》と《2》」の複合-の三タイプに大別される。 一連のトラブルで、遮断機が下りないケースはいずれも《1》の踏切で発生し、列車の通過中に上がるのは《2》の踏切だった。同社は鉄道総合技術研究所(東京)とともに原因を調査し、《1》の踏切については特定できなかったものの、《2》については、装置の老朽化により、列車の接近を感知しにくくなった可能性が大きいことが分かった。 このため同社は、電流の流れが変化する《1》タイプの全六百四十九カ所を本年度内に改良。途中でトラブルが発生しても、警報機と遮断機は正常に作動するようシステムの回路を追加する。 列車の接近を感知する装置がついた《2》タイプの五百五十七カ所については、老朽化が目立つ三百十三カ所の装置を新品に交換する。
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