2008年1月5日土曜日

釧路市を訪問して100年 啄木イベント続々 まず19日から記念展

【釧路】歌人・石川啄木が一九○八年(明治四十一年)、釧路で七十六日間を過ごし離道してから今年で百年の節目を迎える。これを記念し、啄木が釧路に足を踏み入れた一月二十一日前後に、釧路市内で啄木来釧百年記念展などが開催される。昨年から函館、小樽など道内各地で開催されてきた一連の啄木来道百年記念行事の締めくくりとして、あらためて天才歌人・啄木に光が当てられる。
 一九○七年五月-翌年四月の啄木の「北海道漂泊」は函館、札幌、小樽を経て釧路が最終段階となる。
 釧路には、一九○八年一月二十一日-四月五日滞在。旧釧路新聞社(北海道新聞社の前身の一つ)の記者、編集者として活躍した。釧路の地で文学者として生きる覚悟を決めたあと東京へ旅立ち、才能を開花させた。
 釧路市教委などでつくる実行委は、啄木の業績をあらためて評価しようと、「啄木来釧百年記念展」を今月十九日から二月三日に同市生涯学習センターで開催する。石川啄木記念館(盛岡市)から借りた啄木の手紙をはじめ、市立釧路図書館に保存されている啄木の記事を掲載した旧釧路新聞の紙面など、計百点を展示する。
 また、啄木ゆかりの市内南大通一帯をアイスキャンドルで彩る「啄木・雪あかりの町・くしろ」も今月二十一日夜に開かれるなど、多様なイベントが計画されている。
 来釧百年の節目を機に、地元・釧路市では一過性のイベントにとどまらず、市内にある啄木歌碑二十六基や啄木の立ち寄り場所を生かし、啄木を観光の目玉に-との期待感も高まっている。

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