2008年2月6日水曜日

眠っている本、必要な施設に 北海道ブックシェアリング設立、寄贈募り再分配へ

家庭や企業などに眠っている図書を、児童会館や高齢者サロンで再利用してもらおうと札幌の出版、教育関係者らがボランティア団体を設立した。いったん本を集め、必要とされる施設などに再分配する試みで、十二日から寄贈図書の受け入れを始める。
 「北海道ブックシェアリング(HBS)」。雑誌「季刊・札幌人」を発行する荒井宏明さん(44)が代表を務める。荒井さんが教育関係者らに呼び掛け、一月二十日に設立した。
 荒井さんは、長女が通う小学校の児童会館にある図書コーナーで、本が傷んだり、補充されていない現状を知り、「政令市の札幌でこの状態。道内の地方では、図書環境はより深刻なのでは」と、活動を思い立った。
 札幌市市民活動サポートセンターで、専門家に団体の設立や運営について相談をし、短大の教授ら計八人が賛同した。
 計画では、家庭や企業、団体から不用な図書の寄贈を受け、児童書は児童会館向け、実用書は高齢者サロン向けなどと振り分けて提供する。また、ビジネス書などはバザーで売って運営費に充てる。本の補修やクリーニング、施設の要望に応じて適切な図書を選ぶ「ブックナビゲーター」の役割は、ボランティアに担ってもらう。
 荒井代表は「まずは三万冊を受け入れて整理した後、希望施設に提供したい」と、幅広い協力を呼びかける。図書を寄贈する人は、荒井代表(電)090・3468・6888、メールhk_bookshare@yahoo.co.jpに連絡の上、原則送り主負担で送るか持ち込む。また、図書提供を受けたい施設から相談も受け付ける

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